2014.11.23[Sun]
修業時代。
また昭和の時代を象徴するスターがこの世を去った。
高倉 健さん。そんな健さんに一度だけ間近でお会いした事がある。
調理師学校出たての16歳の時。オヤジに「白金の聚寶園って店で
若手を探している。お前、行って来い。」と言われ見習いで約一年
勤めたお店。そこに健さんが月イチ位でやって来ていた。お目当ては
「豚肉と高菜のスープそば」。この辺りに来た時の健さんの楽しみだった
らしい。勤めて何か月か経ったある日、調理場に緊張が走った。「健さん
がいらしたぞ!」ランチのバタバタが終わった時間帯。単品オーダーの
この麺に先輩たちがエラく神経質になっていたのを覚えている。出し終わり
少しすると、チーフが「健さん、見て来いよ!」と言ってくれた。陰から
ひょいっと覗くと、麺を食べ終えた健さんがほほ笑んでいた。目が合った
のでペコリとすると、笑ってくれた。今でもその表情は忘れられない。
正直、16歳のやんちゃな時期、健さんの映画もちゃんと見た事も無い、
名前は聞いた事有るけど、、、。当時はそんな感じだった。しかし凄い
体験だったんだな~。今にして思えば。確か当時、週刊誌なんかで健さん
についてヘンテコな事が書かれている時期だった。けどオーナーやチーフは
「健さんはホントはこんな人だよ!」と真っ向から否定した。それはあの
健さんのほほ笑み。それに全てが現れていた様に思えた。そんな修行時代の
話でした。~写真は畑でスクスク育っている「子持ち高菜」~高菜麺だけにね!
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